ホームページ制作 2022年8月19日

選ばれるサービスをつくる「バリュープロポジション」とは

「せっかくサービスやウェブサイトを作ったのに、全然使ってもらえない」という経験はございませんか?

もしかしたら、その原因はバリュープロポジションが明確でないからかもしれません。

今回は、サービスの立ち上げや改善に活用できるバリュープロポジションについてご紹介します。

バリュープロポジションとは

バリュープロポジションを説明している図

バリュープロポジションとは、分かりやすく言うと「顧客のニーズが高く、競合が提供できない、自社独自の価値」を言語化したものです。

ここで注意したいのが、提供する価値は、顧客が求めているものであることが条件です。

つまり、「競合にはない価値」ではなく、「競合より顧客のニーズを満たしているか」が、バリュープロポジションの条件になります。

バリュープロポジションの重要性

それでは、なぜバリュープロポジションを検討する必要があるのでしょうか。

2つの理由から、その重要性を考えていきましょう。

価格や品質では差が付きにくくなった

その背景には、製品やサービスが溢れ、価格や品質では差が付きにくくなったことが考えられます。

このような状況では、顧客に価値を感じてもらうためにバリュープロポジションが重要になります。

顧客にとっての価値と企業が考える価値のズレ

顧客は自分にとって価値があると感じたサービスを利用します。

企業がこのサービスには価値があると思っていても、顧客はその価値を感じていない場合があります。

例えば、駅前にレストランを開店したとします。
そのレストランは「美しい見た目で、最高に美味しいコース」が価値であると考えています。
しかし、顧客が「早く料理が出てきて、手軽に食事が行える」ことを価値だと考えていた場合、顧客とのニーズが合わず売り上げが見込めなくなってしまいます。

顧客が考える価値と、企業の提供する価値のズレが起きないためにも、バリュープロポジションを考える必要があります。

バリュープロポジションキャンバス

では、どのようにすればバリュープロポジションを見出すことができるのでしょうか。

ここからは、バリュープロポジションを明らかにするバリュープロポジションキャンバスについて紹介します。

バリュープロポジションキャンバスの要素

バリュープロポジションのキャンバス要素を説明している図

バリュープロポジションキャンバスの要素は、右に「顧客プロフィール」、左に「バリューマップ」で構成されています。

右の顧客プロフィールには、顧客のニーズを書きだします。
左のバリューマップには、顧客に提供する価値を書きだします。

顧客プロフィールとバリュ―マップの内容にズレがなければ、企業が考える価値と、顧客が考える価値が一致しているということになります。

バリュープロポジションキャンバス作成の手順

①キャンバスを書く

バリュープロポジションのキャンバス作成手順を説明している図

まずは、キャンバスに直接書き込まず、付箋などに書いていきます。

キャンバスを書く際は、下記3つの点を意識します。

  • 一文で簡潔に書く
  • 右の顧客プロフィールから埋める
  • 一つではなく、思いつく限りだす

特に注意するのは、右の顧客プロフィールから作成するということです。

左のバリューマップを先に作成してしまうと、顧客プロフィールにバイアス(先入観や偏り)ができてしまうため、必ず右の図から作成しましょう。

②顧客プロフィールの優先順位を決める

バリュープロポジションの顧客視点で優先度を整理している図

右の顧客プロフィールを作成したら、各項目で優先順位を決めていきます。優先度の決め方は、顧客目線でニーズが高い順です。

顧客像としてペルソナを作成しておくと、スムーズかつ正確に優先順位をつけることができます。

③バリュ―マップの優先順位を決めます

バリュープロポジションの顧客への貢献度・新規性を整理している図

左のバリューマップも優先順位を決定していきます。優先度の指標は、「貢献度」と「新規性」です。

貢献度とは、「顧客プロフィールの優先度が高い課題と適合しているのか?」です。
新規性とは、「既に競合がある解決策ではないか?」です。

例えば、顧客のニーズが高くても、既に競合がたくさんいるアイディアは優先順位は低いです。
逆も同じで、競合が居なくても、顧客のニーズが高くなければ優先順位は低いです。

つまり、貢献度(顧客ニーズ)が高く、新規性(競合が居ない)があるアイディアが最も優先順位が高くなります。

④顧客プロフィールとバリュ―マップのズレが無いか確認する

バリュープロポジションキャンバスを利用して、顧客とサービスが合致しているか確認している図

顧客プロフィールとバリュ―マップの優先順位が決まったら、キャンバス上で見比べてみてください。

顧客のニーズに対し、提供する製品やサービスが適合できていれば、それがバリュープロポジションになります。

文章にすると一貫してブレない方向性に

バリュープロポジションを文章にして説明している図

最後に、バリュープロポジションキャンバスで作成した優先度が高い項目を文章に落とし込んでみましょう。

文章にすることで、製品やサービスの方向性がより具体的に分かりやすくなります。

まとめ

モノや情報が溢れ、価格や品質では差が付きにくくなった時代において、バリュープロポジションの必要性は高まっています。

今回ご紹介した方法で、バリュープロポジションを見つけ、サービスの改善や新たな価値の発見に役立ててみてはいかがでしょうか。

記事の著者:

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