情報システム部門 2018年9月7日

事業継続性のため基幹システムをクラウド化したときのハナシ

まだ2018年も2/3程度が終わっただけなのに、何十年分みたいな災害がつづけざまに起きていますね。特撮アクション映画でみたことあるようなないような衝撃映像がテレビやネットに映し出されていて、なんとなく現実味を失いつつあるのですが。

むかしは情報システムやデータバックアップは西日本と東日本ぐらい離れたところに分散させておくと安心、みたいなこと言いましたが、まさか西日本と北海道でこんな短期間に大災害が発生してしまうと、いよいよ日本だけじゃダメなのか、などと思ったりもします。

なにはともあれ、被災された方々には1日も早い平穏が訪れますよう、微力ながら願っております。

八光グループも日本全国に拠点がありまして、今回の北海道胆振東部地震の日も、札幌営業所とのネットワークがつながっていませんでした。北海道全域で停電だったそうなので当然ですけれども。

それでも翌日の本日朝、札幌営業所のルーターとの疎通が確認されました。あれだけの大規模災害でも1日で情報システム的にはリカバーできるのはたいしたもんだなと。

八光グループでは広域VPNである「Arcstar Universal One」という、NTTコミュニケーションズ社が提供するサービスを利用して各拠点を接続しています。インターネットではないです。

この回線では、1つはグループ全体の売上などを管理する基幹システムを稼働させています。
これはもともとはメインフレームとCOBOLで実装されていたものなのですが、それをまったく同じ機能をWebプログラムとして実装しなおしたものです。

システムを刷新しよう、という話しのときに、どうせ刷新するのであればあれもできるようこれもできるように、と考えるのがありがちだと思います。しかし八光グループのこのプログラムのときは、とにかく同じものを同じように使えるように、ということに集中したことによって、クラウドへの移設に成功したと考えています。

そのかわり、インターネットにSSL/TLS程度の対策で設置しておくにはこのプログラムではちょっとセキュリティ上不安があるので、このVPNの中で動かせるのは大きなメリットとなりました。

また、よくあるWindowsクライアントとOracleサーバーで動いているシステムもあり、これはおいそれと新しいシステムをつくってデータ移行させる、というわけにはいかなかったのと、そのままインターネット経由でクラサバさせるのはさすがに問題があるので、このVPNを利用し、Oracleサーバーをクラウドサーバー化することができました。

業務基幹システムを事業継続性を考慮してクラウドへ移行させる、というのは実によく議題となる課題ですが、八光グループでは「まず現状と同じことをすること」にテーマを絞ること、つまり「どうせやるならあれもこれも」と余計な色気を出さず、インターネットに比べて充分にセキュアな広域ネットワークにのせる、ということだけに集中したことで、クラウドへの移行に成功したと考えています。

もちろん、それで完成ではなくて、本当はあれもこれもやりたいことはたくさんあるわけです。それらについてはその扱う情報の機密性、重要度、利用人数などなどを考慮し、場合によってはインターネット上の仮想サーバーにSSL/TLS程度のセキュリティで稼働させたり、やっぱり上記のVPNで運用しないとダメだね、などといったことを、適材適所に考えていく必要があります。

そこのところは柔軟に行いたいところでして、せっかく、例えばこういう情報システムがあればおシゴトがうまくいくんじゃないか!?というアイディアがあっても、なんでもかんでもいちばん強いセキュリティを適用しばければダメだ!なんてことにしてしまうと、運用コストのほうがかかりすぎるから結局おじゃん、といった、つまらないことになってしまいますしね。

このあたりは、アズシエルは八光グループ以外のさまざまなお客様に情報システムの開発や運用提案を行う部門であると同時に、八光グループ内部の情報システム部門でもあるので「お客サンがこういうからこう」「システムの制約がこうだからこう」みたいなことを言うのではなく、その問題は自分たちの問題でもある、という主体性をもって、「どうあるべきなのか」「どうだったらできるのか」ということを考えられるのではないか、と自負しています。

開発会社であると同時にユーザー企業である、というのは、他にありそうで実は独特の、アズシエルの強みだと思っています。

記事の著者:

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